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January 31, 2005

折り紙のアゲハチョウ

origami1今日は法事で虫観察ができなかった。唯一見た虫といえば、長いお経の最中、どこからともなく飛んできたハエだけ。そのハエもゆっくり見ることができず、とうとう種名や属名はわからずじまい。

なんとなく侘しかったので、手慰めに紙で黒いアゲハチョウを折ってみた。折り紙でチョウを折りあげるのは、意外に難しい。チョウは流線型なので、直線型の折り紙との相性が今ひとつなのだ。

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January 29, 2005

オビカレハの卵

egg1今日は曇天でうすら寒い。ひとまわり歩いてみたが、こんな日はまともな虫には出会えない。あきらめて帰ろうとしたら、コデマリの枝に何やら白いものが巻きついているのが見えた。オビカレハ(カレハガ科)の卵塊だ。オビカレハは環状に産卵。卵態で越冬し、早春に孵化する。孵化した幼虫は、枝に天幕を張って集団で営巣する。その姿ときたら、幼虫好きの私ですら思わず後ずさりするほどグロテスク。

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ベニシジミの越冬幼虫

benilbenia越冬中のベニシジミ幼虫を散歩中に見つけた。越冬場所は裏の堤防斜面。枯れたススキ、メリケンカヤ、アイアシ、セイタカアワダチソウなどの間に、ベニシジミの食草であるヒメスイバが生えている。ヒメスイバの葉には舐めるような幼虫の食痕が見られる。葉をそっとめくって見ると、うっすらと赤みを帯びた体長10mmぐらいのベニシジミ幼虫が体を丸めていた。今朝見たベニシジミ幼虫写真だけでは寂しいので、以前撮影した成虫の写真も一緒に添付する。

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January 27, 2005

キイロテントウの越冬

kiro自宅近くにマテバシイの並木道がある。そこは私のお気に入りの散歩道。木を見上げながら歩いていたら、どうも葉と葉の重なりぐあいがおかしいのだ。うっつ、これは?と思い、葉を一枚はがして見る。

マテバシイの葉間に白い粘糸を張ってクモの幼体が越冬していた。そしてその横には、なんとキイロテントウの姿。クモとの同居とは!キイロテントウは普通種だが、越冬しているところを見つけると、とても嬉しい。

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ヒメアカタテハの越冬

habitatlarva冬は虫の姿が少ない。しかし、その気になって探してみると、身近なところで越冬する虫を見つけることができる。

今日は仕事が休みだったので、午後10時ごろ裏の河川敷を散策した。岸近くの土手に、枯れたススキやオギ、アベマキの葉などが溜まったままになっている。枯れ葉の下には、青々とした葉をつけたヨモギがあちこちから顔を覗かせている。目を凝らすと、ヨモギの葉と枯れ葉が不自然に重ね合わさりあってケースのようになっている。

めくって見ると、数枚の葉は白い糸で封じられていて、中には8mmぐらいの長さの黒い幼虫。ヒメアカタテハ越冬幼虫だった。他のヨモギのケースも開いて見ると、もう少し令数の進んだ幼虫も見つかった。営巣場所は日当たりが良い場所。堆積した枯れ葉が覆っているために雨風にも直接曝されず、冷えこみが厳しい日でも、内側はそれほど冷え込まないようだ。これなら、きっと無事に越冬できるに違いない。そう思うと、私もとても元気になる。

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January 16, 2005

クロガネモチの木

shinjusanilexr通勤の道筋に、クロガネモチの街路樹がある。緑色の肉厚の葉と、あでやかな赤い実。殺風景な冬の風景の中でその一角だけ華やぎがある。いつも職場の往復で、急いで通り過ぎるのが惜しいくらい。

ところで、この木がどうして「クロガネモチ」などという和名を持つのか、かねてより疑問だった。前川文夫著『植物の名前の話』(八坂書房)によると、クロガネモチの語源は、「モチに較べ葉が乾けば黒褐色になり、鉄を連想させる色になる」からとか。何やらこじつけくさて今ひつと納得できない。

蛾の幼虫でクロガネモチ(モチノキ科)を摂食するのは、シンジュサンやヒメヤママユ(ともにヤママユガ科)など。ハイノキ科植物を摂食するシロシタホタルガ(マダラガ科)の終令幼虫がクロガネモチを摂食するのを見たことがある。この幼虫は寄生されており、どうやら異常摂食であったらしい。(写真はシンジュサンとクロガネモチ)

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January 15, 2005

冬の昆虫

chaminogauragin2uragin

近くの和風喫茶へ車で出かけた。みつ豆を注文。さっぱりしていて、美味しい。

帰りがけに、向いにある公園の側を少しだけ歩いてみた。植栽のチャノキがおびただしく食害されている。葉をめくって見ると、小さなチャミノガの蓑を見つけた。蓑の中には若令幼虫が潜んでいると思われる。以前はオオミノガの越冬幼虫もこの時期よく見かけたが、ここ数年、 近所では見たことが無い。成虫は昨年見たことがあるが。

別のチャノキに目を移すと、何やら白いものがかすかに動いている。越冬中のウラギンシジミだった。雨がパラパラ降り出して来たが、こんな冬に昆虫の姿を見つけると嬉しくて、足の痛みも飛んでいってしまう。

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みてくれの悪いミカン

mikan和歌山の友人が寒中見舞いにミカンを一箱送ってくれた。数日前足をくじいてしまい、昆虫採集どころか、買物にも出られない私には、嬉しい贈り物。早速食べてみると、小粒ながら、甘くて果汁もいっぱいで大変美味しい。皮も薄く、むきやすい。味の方は申し分無いのだが、どのみかんも表皮にカメムシの吸汁痕と思しき無数の傷がついていて、見てくれが悪い。スーパーマーケットで売られているみかんは、艶も良く、傷ひとつ無いのに。

友人に早速お礼の電話。ひとしきり、雑談し終えたころ、友人が「そうそう、みかんの皮を、お風呂に入れない方がいいと思う」と。「送ったみかんは、低農薬で栽培したもの。表面がごつごつして、傷がついていたでしょう。市販されているみかんに比べ、農薬の使用は少ないけど、風呂に入れると、皮に付いている農薬がお湯に溶けて、体によくないと思う。」 みてくれのいい危険な?ミカンでは無く、低農薬のミカンを送ってくれた友人の心遣いに改めて感謝。

そういえば、いつぞやナガサキアゲハを求めて三重県尾鷲市のミカン畑を訪れた時、おりしも農薬散布の最中で、その農薬の散布量の多さに驚いたことがある。私の出身地は、ナシ栽培を行なっている。ナシも農薬を多量に散布するが、梨の場合は一個づつ袋がけをするので、皮に直接散布される訳では無い。ところが、ミカンは皮が厚いとはいえ、直接散布されるので、ミカンの皮は農薬だらけと言える。しかも、水洗い程度では、農薬は落ちない。

農薬には、悲しい思い出がある。アマミナナフシを飼育していた時、冬場は実家の庭に植えてあったキクを与えていた。ところが、ある時キクが切れてしまった。実家まで行くのがめんどうで、花屋さんの店先にあった大輪のキクを買い求めた。1時間ほど水に漬けておき、よく洗ってから、アマミナナフシに与えた。空腹のアマミナナフシたちは猛烈な勢いで、キクの葉や花を摂食し始めた。ところが、しばらくすると、痙攣しはじめ、バタバタと倒れ、二度と起きてくれなかった。温室栽培のキクには農薬が浸透していたのだ。自分の不注意で、昆虫を死なせた時のショックは激しく、今もってあの時の光景を忘れることができない。

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January 05, 2005

「イチョウ精子発見」の検証

hiraseイチョウが精子で受精することは知っていたが、誰がそのような発見をしたのか、この本を読むまで私は全く知らなかった。本間健彦『「イチョウ精子発見」の検証ー平瀬作五郎の生涯』 (新泉社) は、まさに目からウロコものであった。

イチョウ精子の発見は、明治草創期、東大植物学教室に奉職する一「画工」平瀬作五郎によってなされた。平瀬はノン・キャリアであったが故に、まもなく東大を追われ、その後長い間学界から黙殺の憂き目に会い、不遇な後半生を送る。幾多の家庭の不幸にみまわれながらも、真摯で仕事熱心であったという。晩年は南方熊楠との共同研究に情熱を燃やすが、外国の研究者に先を越され、断念する。読んでいると、不遇の中、孤軍奮闘する古武士のような忍耐強さと誠実さを持った人物像が浮かびあがってくる。

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