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June 12, 2005

自然界の明暗

flykiashi4夜眠る前に私は幼虫と蛹の世話をするのが日課だ。今夜キアシドクガの蛹(北杜市白州町産)が入っている容器を開けたとたん、蛹の横に乳白色のぶよぶよしたものが動いている。なんとヤドリバエの幼虫が蛹から脱出している。あわててデジカメを取り出し撮影。ヤドリバエ幼虫は蛹化場所を求めてシャーレの中を動き回っている。自然状態では寄主から脱出したヤドリバエ老熟幼虫は土中へ潜って囲蛹になる。今のところ脱出したヤドリバエは1個体だけだが、まだ後1-2個体ほど脱出するのかもしれない。寄生性昆虫が寄主から脱出する様は凄まじく衝撃的だ。幼虫屋ならしばしば目の当たりにする自然界の過酷さである。ショックを受けつつ、もう一つの長坂町産の蛹が気になり飼育容器を見たところ、驚いたことに早々と羽化しているではないか!まだ翅が伸びきっていない♀成虫だ。

そういえば、ヨコヅナサシガメが初めて愛知県で発見された頃、ミドリシジミの幼虫を与えてヨコヅナサシガメ幼虫を飼育したチョウ屋がいた。「ミドリシジミを餌にするなんて、もったいない」と私が責めると、「美麗種が普通種に殺られるなんて自然界の常」と一蹴。当時私はふんだんに入手できたオオミノガ幼虫を与えてヨコヅナサシガメ越冬幼虫を飼育した。ところが、皮肉なことに昨今オオミノガはオオミノガヤドリバエの寄生により激減している。どうやら私の方が「もったいないことをした」と叱られそうである。

写真:205年6月12日撮影   キアシドクガ蛹(北杜市白州町産)から脱出したヤドリバエ幼虫
                  羽化したての北杜市長坂町産キアシドクガ♀
   

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