« ウスイロササキリ | Main | キマダラセセリの吸蜜 »

June 23, 2005

キマダラコヤガ

kimadara5日本の直翅目昆虫は、そのデザインの面白さゆえに根付や刀の鍔、各種工芸品のモチーフにもなり、古くから愛玩されて来た。しかしながら、造形美はともかく、こと色彩美という点では艶やかさに欠け、模様も変化に乏しい。そこをいくと、蛾の色彩美は直翅目の比では無く、変幻自在という点では蝶すら凌駕するほどである。神保一義氏の次の一節は蛾の魅力を余すところなく語っている。

「多数の蛾をひとつひとつよくみると実に翅の色や斑紋が美しく、翅の形が変化に富み、蝶とは別の味わいがあり、加えて種類数が圧倒的に多く、蝶よりも蛾のほうがおもしろいかも知れないとおもった」(神保一義『高山蛾ー高嶺を舞う蛾たち』1989 築地書館)

さて、今日は面白い蛾を自宅裏の河川敷で見た。Emmelia trabealis (Scopoli, 1763) キマダラコヤガ(ヤガ科)である。ヒメドコロ(ヤマノイモ科)の葉に止まっていた。画像で見ると黒っぽく見えるが、前翅長(前翅の付け根から翅頂までの長さ)が10mmほどの小さな蛾で、実際には黄色の方が目立つ。模様も複雑でスカーフにして結びたいような柄である。幼虫の食餌植物はヒルガオ属で、成虫の止まっていた場所近くにはコヒルガオがあった。愛知県では矢作川河川敷での記録があるが、恐らく名古屋市内では珍しいと思う。あいにくネットを持っていなかったので採集していないが、生息を確認できただけで嬉しい。昆虫観察をしていると、いつも自分にとっての新しい発見がある。それが楽しくて昆虫を止められないでいる。


写真:2005年6月23日 名古屋市で撮影 キマダラコヤガ

|

« ウスイロササキリ | Main | キマダラセセリの吸蜜 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference キマダラコヤガ:

« ウスイロササキリ | Main | キマダラセセリの吸蜜 »