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June 25, 2005

アベリアに寄るツマグロヒョウモン

tsuma6今日は真夏のように気温が高い。少し歩くと汗が出てきて、クーラーのきいた喫茶店で涼みたくなる。こんな日は昆虫も人間と同じだ。直射日光を受けて飛び回るよりも涼しい処で一休みしたいだろう。そう思い、歩いて数分の観察ポントへ行ってみた。そこはアラカシ、マテバシイ、センダンやケヤキの大木の陰になっていて、風通しが良い上にアベリアやヤブカラシの花がいっぱい咲いている。辺りは花の香りでむせかえるほどである。訪花性の昆虫達にとってはまさにオアシスである。気候や時間帯によっては、こうした昆虫の休憩処でじっと待っている方が多くの昆虫に出会えることがある。

待つこと2分。カラスアゲハとアオスジアゲハの登場である。しかし、警戒したのか3-4回旋回すると、姿を消してしまった。次いで一昨日見たばかりのキマダラセセリが現れた。今日は敏捷でカメラを向けるとさっと飛ぶ。数回試みて、ようやく遠くからスナップ写真を撮ることに成功した。クマバチとキチョウもアベリアの花に来たが、逃げ足が速い。そこへツマグロヒョウモンの♂が吸蜜に訪れた。このチョウは飛び方が比較的ゆるやかで、午前11時半という時間帯にもかかわらず、アベリアで吸蜜しているところを撮影できた。今朝もこのチョウを見たのだが、その時はうっかりデジカメをマクロモードにするのを忘れ、全部ピンボケに。リベンジとまでいかないが、かろうじて雪辱を果たした。

ツマグロヒョウモンは今でこそ日本全国ほとんど何処にでもいるチョウになってしまったが、今から20年ぐらい前まではわざわざ三重県尾鷲市まで行かなければ見られないチョウだった。勿論それ以前にも名古屋市内では目撃採集記録はあるにはあった。しかし、名古屋市で繁殖を継続できず、あくまで遇産種扱いであった。ところが、1990年代初めから少しづつ見られるようになり、幼虫越冬が市内でも確認されるようになったのである。
本種の幼虫や蛹は他のヒョウモン類(特にミドリヒョウモンやクモガタヒョウモン)に似ているが、幼虫の背線がやや幅広く赤色が鮮明であること、蛹は背部の5対の突起が鋭く尖り、銀白色の輝きが強いことで識別できる。

tsumatsumap

写真:ツマグロヒョウモン  2005年6月25日 名古屋市で撮影
    同種終令幼虫・蛹   2001年10月9日 同上

参考文献:白水隆・原章(1962)『原色日本蝶類幼虫大図鑑 II』(保育社)

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