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August 20, 2005

ヤマトシジミの交尾

mate0820夕涼みを兼ねて午後5時頃裏の河川敷を歩いていると、交尾中のヤマトシジミのカップルに出会った。ガのように触角で区別できないので、私はチョウの雌雄の識別が苦手だが、おそらく写真の向かって左の個体が♂で、右の個体が♀ではないかと思う。その理由は向かって左の個体の尾端には尾毛があり、把握器と思われる器管で右の個体の尾端を掴まえているように見えるからだ。また、向かって左の個体の前脚を見ると、いつでも飛び立てるように構えている。右の個体と好対照である。

夏型のチョウは春型に比べて小さいめだが、なかでもヤマトシジミの夏型はひときわ小さい。夏型成虫が小型化する理由としては、食餌植物のOxalis corniculata カタバミ (カタバミ科)が夏季になると葉が堅くなり、幼虫が消化しにくいことや、高温により幼虫期間が短縮されることなどが考えられる。本種は名古屋市内では年5-6回発生を繰り返し、4月上旬から12月上旬まで成虫が見られる。幼虫態で越冬。冬季には摂食を休止し、枯草の茎などに寄生する。幼虫の食餌植物としてはカタバミ、エゾタチカタバミ以外にも、カタバミ科の園芸品種でも卵や幼虫が見つかっており、オッタチカタバミが食餌植物として報告されている。

本種の日本海側北限はかっては秋田県象潟付近であったが、温暖化の影響か2000年に遂に青森県に進出した。北限周辺のヤマトシジミの現状については「青森の蝶たち 特集 ヤマトシジミの異常現象」を参照されたい。

写真:Pseudozizeeria maha (Kollar, 1844) ヤマトシジミ 2005年8月20日 名古屋市で撮影

参考文献:
遠藤 茂・仁平 勲 (1990) 『日本産蝶類幼虫食餌便覧』 (「グループ多摩虫」)

大阪昆虫同好会『大阪府の昆虫』編集委員会(2005)『大阪府の昆虫』(大阪昆虫同好会)

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