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October 17, 2005

紅葉の大河原峠と女神湖

先週末まとめて休みが取れたので、女神湖と大河原峠へ家族旅行へ出かけた。天気予報は雨時々曇りということだったが、名古屋は晴れていた。中央自動車道「諏訪IC」を出たのは午後12時半頃。茅野市内からの大渋滞を予想していたが、平日ということもあって極めて快調だった。ビーナスライン沿いの蕎麦屋「蓼科庵」で昼食。窓際の席に座ると、アカトンボが乱れ飛ぶ借景がのどかで、ゆっくりと食事が楽しめる店だった。蕎麦の方は、くせの無いあっさり味で物足りないような気もしたが、良い蕎麦とはこんなものだろう。

urajiroビーナスラインから大門街道へ入り、渓流沿いのカーブを登るとすぐ白樺湖に着いた。白樺湖は初めてという母のために、池の平ホテルの前で車を止める。ナナカマドの実が赤く色づいていたが、このあたりはまだ紅葉していなかった。翌日は天気が崩れるかもしれないので、天気の良いうちに母に紅葉を見せたいと思い、標高2093メートルの大河原峠へと急いだ。蓼科スカイライン(夢の平林道)を登り出すと、御泉水自然園辺りからそれまで緑色だった樹木に黄色、橙、茶色、赤色が混じるようになり、風情のある景色に変わってくる。蓼科スカイライン入口付近ではナナカマドやヤマボウシ、マユミの葉もまだ緑色で赤い実だけが目立ったが、標高が上げるにつれ葉も実も鮮やかな赤色になってきた。ミズナラ、シラカンバ、ウラジロノキ、カツラ、ヤマナラシなどの葉も緑色から黄褐色に変わり、樹幹に纏わるヤマブドウの赤い葉は目に染みるようだった。対向車もほとんど無く、色づきはじめた山の風景を満喫することができた。記念写真は撮ったが景色だけの写真は無い。海野和男さんが「小諸日記」の中で素晴らしい紅葉の写真を公開しておられる。海野さんの写真は望月町から撮影したものだが、私が見た紅葉もこの写真とほとんど同じである。
写真:ウラジロノキ 2005年10月14日 蓼科スカイラインで撮影

ookawara大河原峠そのものはクマザザとカラマツなどの針葉樹があるだけで峠からの眺めも今ひとつだ。峠を越え佐久市側に下ることもできる。16年前の5月の連休、ヒメギフチョウ見たさに夢の平林道を訪れ、この峠まで来たことがある。大河原峠は雪の壁だった。来た道を素直に引き返せばよかったのに、冒険心から望月町へ下りようとしたところ、鹿曲川林道は積雪で通行止めだった。やむなく別の林道を下ったところ道はしだいに狭くなり、途中でUターンもできなくなってしまった。左右は美しい木漏れ日の入る雑木林で、ヒメギフチョウが今にも飛びそうな雰囲気であった。しかし、地図にもない細いデコボコ道は延々と続くので、不安のあまりヒメギフどころではなかった。夕闇の中ようやく民家が見えはじめた頃から道幅は広くなり、臼田町の国道141号に出た時には本当に救われる思いであった。後で林道マップを調べたところ、どうやら大曲林道を走ったようだ。あの道のりの長さは今もって忘れることができない。
写真:2005年10月14日 大河原峠で撮影

yamahahako2kiroこの日は女神湖近くのホテルアンビエント蓼科コテージに泊まった。コテージはシラカンバ、ブナ、ミズナラ、ミズキなどの雑木林の中に建っていて、眺めも良く森林浴が楽しめる。コテージもよく出来ていたが、困ったのが買い物だった。食材を茅野市内で調達しておかなかったばかりに、20kmほど下った最寄のスーパーマーケット「ツルヤ立科店」まで行く羽目に。店の品揃えは良かったが、往復に時間がかかり過ぎ、コテージの周りを歩いて昆虫を観察する時間が無くなってしまった。虫屋としては致命的な痛手であった。日が暮れると窓には蛾が寄って来たが、これといって特に注目すべき種はなかった。フタキスジエダシャク、ヒメヤママユ、キイロキリガ、アオバハガタヨトウ、シマカラスヨトウで普通種ばかり。
写真:ヤマハハコとキイロキリガ 2005年10月14日 ホテルアンビエント蓼科コテージで撮影

megamikohanenagafuki翌日は未明から雨が降り、朝方に少し小止みになり日が差したかと思うと、またパラパラと雨・・・午前中はこの繰り返しだった。女神湖の周りはコハウチワカエデが紅葉しはじめていた。小さな湖だが、白樺湖よりも幾分自然が残されている。湖畔から見える蓼科山の姿も美しい。小雨の中を蓼科スカイラインを走り、夢の平展望台まで行って見る。展望台からは女神湖が一望できた。天候が悪いせいもあってチョウの姿は無かったが、ハネナガフキバッタがピョンピョン跳ねていた。ガの幼虫はいなかと探すと、目についたのはナシケンモン終令幼虫であった。わざわざ蓼科まで来て自宅裏でもいるような超普通種に出会うとは正直言って情けない話だ。雨も本振りになってきたので昆虫観察を断念し、女神湖通りの「喫茶たんぽぽ」に寄ってコーヒーとアップルパイ。紅玉を煮て作った自家製アップルの味が爽やかだった。帰りはビーナスライン沿の野菜直売所に寄り珍しい野菜を見たり、きのこ蕎麦を食べたり、中央道諏訪SAで夕暮れの諏訪湖を眺めながらコーヒーを飲んですごした。いつも諏訪SAまで来ると、もう名古屋に戻ったようなリラックスモード。とはいえ土砂降りのなか名古屋に戻ったのは午後10時近くだった。
写真:女神湖 とハネナガフキバッタ 2005年10月15日 夢の平展望台で撮影

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