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December 30, 2005

厳冬期を生きる蛾達

sukashikushihigeb12月29日、愛知県の鳳来寺山麓へ蛾採集に行った。数日前私は誕生日を迎えたが、仕事が忙しくて誕生祝いをこの日に延期したのだ。私の誕生祝いは20年このかた「昆虫採集」という形で行なうことになっている。出発したのは午後12時20分ごろ、東名高速へ入った午後1時過ぎというスロースタートだった。運が悪いことに事故による渋滞に巻き込まれ、現地へ着いたのは午後3時35分。徒歩で観察ポイントへたどり着いた時には日は既に沈みかけていた。この日の目的はオキナワルリチラシ越冬幼虫の観察だった。体長約4mmほどの小さな幼虫を薄暗がりで探すのは至難の技で、ほとんど絶望的な状況だった。往復5-6時間もの時間と高速料金とガソリン代を払って来て、何の成果も得られず帰るのは余りに辛い。何としてでも幼虫を探し出したいという一念で、食痕のあるヒサカキの葉を一枚一枚めくって見たのだが、幼虫の姿はなかなか見つからない。そうこうするうちに、一枚の葉裏に黒っぽい影が見えたので、手元に手繰り寄せてみると、スカシコケガの越冬幼虫であった。本命では無いが、ともかくヌルで帰らずに済んだということでほっとする。スカシコケガとオキナワルリチラシの両幼虫は同じ木に発生することが多いので、オキナワルリチラシ幼虫が見つかる可能性も高く、希望が持てたことも嬉しかった。(写真:スカシコケガ幼虫とクシヒゲシャチホコ♀成虫)

okiruri122905okiruri122905bやがて、「あっ、見つかった」と、連れあいが叫ぶ。辺りが薄暗いので、透かし状の食痕を下から見上げ、虫の影を認めると枝を引き寄せて探し出したという。食痕の上に幼虫が静止している場合にはこの探し方が効果的だ。しかし、食痕の側や枝、あるいは葉が重なり合った箇所に潜んでいる場合にはこの探し方では見つからない。2頭目の幼虫も連れが見つけたが、今度は葉柄に近い葉で、丁度別の葉が重なるようになっていて、見にくい場所にいた。私はどうも成績が悪く、疑わしい葉という葉を探しても幼虫を見つけられなかった。しかし、どう考えても居るとしか思えない小枝があったので、念のために2枝ほどを容器に入れて持ち帰ることにした。時間はあっという間に過ぎ午後4時40分頃になったので、やむなく帰ることにした。帰りがけにフユシャクでも見つからないかと思い、サクラやモミジの樹幹を見ながら戻る途中、連れがまたもやサクラの根際に近い位置に静止していたクシヒゲシャチホコの♀を見つけた。短い観察時間にしては上々の成果だった。すぐに高速へ入ってもまた渋滞に巻き込まれるだけなので、ゆっくり寄り道をしながら、午後9時頃に自宅へ戻った。早速成果の幼虫を確認したところ、なんとオキナワルリチラシの幼虫が3頭いるではないか!気づかなかったけれども、持ち帰った枝にもう1頭の幼虫が付いていたらしい。遅れた「誕生祝い」の嬉しいシメであった。(写真:オキナワルリチラシ若令幼虫)

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Comments

Phasmidさん、こんにちは。そしてお誕生日おめでとうございます。今年も今日で終わりですね。Phasmidさんのブログに出会う事が出来て良かったと思っています。これからもいろいろな昆虫の事を教えて下さいね。それでは良いお年をお迎え下さい。昆虫達もですね。

Posted by: ブトボソ | December 31, 2005 06:02 AM

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