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December 21, 2005

アメリカシロヒトリの耐寒レース(続)

tsutsujieisoamehito122105b名古屋では12月19日に23cmの積雪を記録し、翌20日の最低気温は-2.5℃となった。この寒さで気にかかるのが先日報告したアメリカシロヒトリの幼虫のことである。今朝アメリカシロヒトリ幼虫の発生場所へ行き、ツツジの葉や枝を調べてみたが、幼虫の姿は見当たらなかった。アメリカシロヒトリもこの寒さには耐えられなかったのかと一瞬思ったが、念のためにツツジの葉間に引っ掛かっていた枯葉を調べてみた。その枯葉は近くにあるアメリカフウが落葉する時に風で飛ばされてきたものだ。枯葉は白い吐糸で厳重に封じられ、内部には幼虫の脱皮殻が多数付着し、奥にアメリカシロヒトリの幼虫が1頭潜んでいた。他の枯葉を開いたところ、やはり幼虫が1頭づつ営巣していた。樹上で集団営巣していた時の葉をそのまま再利用して越冬巣にしていたのだ。吐糸と多数の脱皮殻に付着する長毛によって枯葉内部の保温性はかなり高いようである。恐らく幼虫は気温の低い日には巣内で過ごし、気温が高い日にはツツジの葉を摂食するのであろう。

写真:生息地、幼虫が営巣する枯葉、アメリカシロヒトリ幼虫 2005年12月21日 名古屋市で撮影

アメリカシロヒトリ幼虫の耐寒レース

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Comments

Phasmidさん、 ブトボソさん、こんばんは。
私も名古屋ですが、月曜日からの断続的な雪の予報と、低温予報で自転車は一時休止。先ほど5時くらい、日が暮れるのと同時に雪が積もり始めました。ああ、3連休でよかった。明日の朝は、子供と共に雪を楽しめそうです。
幼虫たちって、トイレも同じ場所ってこともありますよね。巣の中に粒々と糞が糸に絡まって・・・。糞が下に落ちていると園芸家が気がついて駆除されやすくなるのだけど、わたしも、お菓子の家トイレつきタイプの幼虫に気づくのが遅れます。

Posted by: ちたば | December 22, 2005 08:05 PM

Phasmidさん、ちたばさん、こんにちは。
アメリカシロヒトリの今後がとても気になります。彼らも食害などで嫌われている蛾ですが、こんなに一生懸命生きている姿を見ると、薬で殺されてしまうなんて気の毒に思えてしまいます。

公園などでも「見せ場にある植物」に発生してしまうと薬を掛けられてしまいます。「もっと違う植物に産卵すれば良いのになぁ~」と思ってしまいます。

ちたばさんは今でも自転車ですか?こちらではすっかり雪景色に包まれてしまいました。自転車は春までお預けです。

Posted by: ブトボソ | December 22, 2005 06:28 PM

ちたばさん、こんばんは。

そうですね。蛾の幼虫はたいてい「お菓子の家」に住んでいて「衣、食、住」が全て同じ場所で賄えます。しかし、厳冬期は例外で、「住」と「食」の場が違ってきてしまいましたね。しかし、これは蛾に限らず、ナナフシでも同じです。成虫越冬する南西諸島のナナフシ類は冬期には食餌植物をいくら探しても見つかりません。昼間は枯草の間に隠れ、夜になると食餌植物まで移動する通い生活を送っているらしいですよ。

Posted by: Phasmid | December 21, 2005 10:56 PM

ブトボソさん、こんばんは。

普通アメリカシロヒトリは蛹で越冬します。本種蛹は耐寒性が高く、過冷却点は-25℃ほどです(朝比奈 1991)。幼虫が12月後半まで生存するとは思ってもみませんでしたが、この分だと幼虫の越年もあるかもしれません。寒くて摂食量が少ないと、終令期間が長くなりますからね。

Posted by: Phasmid | December 21, 2005 10:36 PM

Phasmidさん、 ブトボソさん、こんばんは。同感です。わたしも、アメリカシロヒトリを応援しています。なるほど、脱皮スーツと、枯葉と糸の家があるのですね。これ以上温度が下がらないことを、シロヒトリのためにも、私のためにも祈っています。(自転車通勤はツライ)

Posted by: ちたば | December 21, 2005 10:06 PM

Phasmidさん。こんばんは。アメリカシロヒトリの耐寒レース、とても興味深く読ませていただいています。幼虫は寒さをしのぐために葉を綴って巣を作るのですね。その中と食草を往復する所を見てみたいです。この幼虫達は蛹で越冬するのですよね?それとも幼虫のまま過ごすのでしょうか??

Posted by: ブトボソ | December 21, 2005 08:16 PM

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