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March 10, 2006

樹皮そっくりトビモンオオエダシャク

akamon030906このところ春の蛾類が次々と出現するので、フィールドから目が離せない。昨日もいつもの雑木林へ行ってみた。最初は雰囲気が悪く、新しいものは何も見られないような気がした。30分ほど散策していると、ヤマザクラの樹幹に黄緑色の地色に赤茶色の細かい柄のシャクガが止まっていた。今年初物の春の蛾 Trichopterigia costipunctaria Leech, 1897 アカモンナミシャクだ。3-4月に出現する年1化のシャクガで、幼虫の食餌植物はシラカシ、ナラガシワである。地色が渋くて、苔生した木肌にそっくりのなかなかお洒落な蛾である。この蛾が見られるとは、いよいよ春の到来である。ギフチョウが乱舞し、エゾヨツメやイボタガ、オオシモフリスズメが登場する季節はもうすぐである。
写真:アカモンナミシャク♂ 2006年3月9日 名古屋市で撮影

tobimon030906atobimon030906btobimon030906cともかくブログのネタもできたので、早めに引き上げることにした。コナラの木まで来たところで、何気なくフユシャクの♀でもいないものかと樹幹に目をやった。すると、目の前の樹皮がふんわりと盛り上がっているではないか!「あっわっわっ」と、思わず後ずさりをしてしまった。それは薄紫色に輝く新鮮なトビモンオオエダシャクのオスであった。偶然目が合ったが、フユシャクの♀用に特化した目には余りにも大きすぎて、かえって樹皮そのものに見えて気づかない。オオシモフリスズメも迫力があるが、トビモンオオエダシャクも実にインパクトのある蛾である。すっかり気をよくしてしまった。それからというもの、面白いほど次々と蛾が見つかった。スモモキリガ、カバキリガ、ブナキリガ、ハネナガモクメキリガ、ギフウスキナミシャク、クロテンフユシャク♀などが僅か20分ほどの間に得られた。帰りがけには、またまやトビモンオオエダシャクの♂が地面に止まっているのを見つけた。トビモンオオエダシャクは個体変異が大きく、後で見た個体は白色部が広い型であった。

写真:トビモンオオエダシャク ♂ 2006年3月9日 名古屋市で撮影

トビモンオオエダシャクの出現

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» トビモンオオエダシャク [なかもず四季絵日記]
 私はキャンパス内の移動に自転車を使うが、昨日、所用のため学生部へ急いでいるとき、道路に蛾が止まっているのに気づいた。持っていたデジカメでこれを撮った。どんなに急いでいても何か変わったものがいたら、私は必ず止まって見てしまう。私はガの名前はほとんどわからない。科の見当すらつかない。こういうときはたいていPhasmidさんに画像を送って名前を教えてもらう。この蛾はトビモンオオエダシャク(Biston robustus)だそうだ。春先に発生するガだそうだ。このガの翅はコンクリートの模様とよく似ているが、... [Read More]

Tracked on March 10, 2006 11:34 PM

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