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November 08, 2006

ミノウスバの季節

SinicamSinicaf11月はミノウスバの季節。ミノウスバは、虫の姿が少なくなった晩秋に登場する昼蛾だ。翅は薄くて脆弱な感じだが、体躯はふさふさとした黄色の毛で覆われ、いかにも暖かそうだ。例年自宅の近くで見られる常連さんで、晩秋マサキの周りを飛ぶ姿は愛らしい。しかし、実のところ今年は果たしてミノウスバを見られるかどうか心配だった。というのも、このブログでも書いたように、幼虫が群生していた近くのマサキに大量の殺虫剤がかけられてしまったからだ。悶えながら地面に落下してゆく夥しい数の幼虫の姿は今も目に焼きついている。殺虫剤の影響で、今秋の成虫の発生は極端に少ないのではないかと予想していた。

ところが、今日くだんのマサキを調べて見ると、ミノウスバは既に発生していたのだ。オスばかりか、産卵中のメスの姿もあった。どうやら、たくましく生きながらえた幼虫達が蛹化し、無事羽化にこぎつけたようだ。個体数の増減は詳しく調べないとわからないが、ざっと見たところでは昨年並みという印象であった。殺虫剤によって幼虫個体数が減少して、限られた幼虫間での資源配分が順当に行われたせいなのか、それとも、幼虫と共にマサキに寄生するサシガメや寄生性天敵の個体数も減少したせいなのか?

写真:Pryeria sinica Moore, 1877 ミノウスバ ♂(アンテナ 両櫛毛状) ♀(アンテナ 棒状)

ミノウスバ御難

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Comments

ブトボソさん、コメントありがとうございます。旅行に出ていて、すっかりお返事が遅れてしまいました。ブログの記事を書いた翌日の夕暮れ、ミノウスバの観察をしました。♀達はじっと枝に止まったままで、♂達がマサキの周りを旋回していました。♂は太陽が沈む寸前まで飛び回っていましたが、やがてピタリと飛翔を停止、そのまま葉上に止まり動かなくなってしまいました。それ以上は暗くて観察できなかったので、帰りました。

ミノウスバ老熟幼虫の大半は食樹から下りて移動し、石の下や塀、側溝の窪みなどで営繭するようですね。今年の5月、老熟幼虫の後を追い、移動先を調べたところ、作りたての繭を見つけました。

Posted by: Phasmid | November 13, 2006 08:27 PM

こんにちは。
ミノウスバ、無事に羽化出来て良かったですね。こちらは9月20頃に出現して10月の中には既に皆いなくなりました。今年は幼虫の数が多かった割には、成虫の姿がとても少なかったです。卵塊も殆ど見られません。来年はどうなるのかと心配になります。

幼虫が蛹化したのは6月10日~15日頃になります。最初は葉を綴って中にいたのですが、数日後には地面を徘徊していました。その後姿が見えなくなったので、やはり何処か隙間のような場所へ移動して、蛹になっているのだと思います。今年も蛹になっている場所を見つけ出す事ができませんでした。

Posted by: ブトボソ | November 09, 2006 03:59 PM

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