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April 18, 2007

春の幼虫

Goma041807平地のサクラが散り果て、目も鮮やかな若葉が開き始める頃、長い越冬から目覚めた虫たちの活動も始まる。そろそろ幼虫の姿が見られるのではなかいと期待に胸を膨らませながら、いつものフィールドへ寄ってみた。すると、チャバネフユエダシャクやウスバフユシャク、ニトベエダシャク、チャエダシャクなどの常連幼虫さんが早くも体長15~20mmにまで成長していた。昨年よりも多少成長が早いような気がする。今日は天気が曇りだったので、チョウはほとんど飛んでいなかったが、代わりにゴマダラチョウの幼虫に出会った。寄主はやや薄暗い場所に生える樹高2メートルほどのエノキ。この時期のゴマダラチョウ幼虫は桃色や黒色の模様が出ていて、展葉したばかりのエノキの艶やかな葉にそっくりで実に美しい。

Shiroshita041807_1ゴマダラチョウの幼虫を見つけて上機嫌の私は、芽吹いたばかりのクロミノニシゴリでシロシタホタルガの若令幼虫(推定令数 2令)を見つけた。日当りの良い場所では、幼虫はさらに成長しており、3令幼虫の姿も見られた。まだ個体数はそれほど多くないが、これから追って数を増すものと思われる。シロシタホタルガの若令幼虫はクロミノニシゴリやサワフタギの花蕾に似た模様をしているために、少し離れるとほとんど目立たない。幼虫はほんの僅か開き始めた芽の間に潜んでいるが、吐糸で芽を封じるような手の込んだ隠れ方はせず、「見つけてちょうだい」と言わんばかりのお座なりな隠れ方をしている。体内に青酸配糖体を蓄蔵して、天敵を威嚇する防御手段を持っているための「余裕」なのだろうか?しかし、こうした防御手段も寄生性天敵には余り効果が無いようだ。野外で採集した本種幼虫から寄生蜂やヤドリバエが羽化することは珍しくないからだ。

Himeyamamayu_1満足して帰ろうとすると、途中でサクラの葉裏に静止するヒメヤママユの若令幼虫(推定令数 2令)を見つけた。ヤママユガ科の幼虫は孵化したばかりの初令幼虫は真っ黒なことが多い。ヒメヤママユの場合は2令になると、第2-3胸背に鮮やかな赤色斑が出る。令数が高くなるにつれ、幼虫の色彩や形状が変化するので、飼育の楽しい幼虫のひとつである。ところで、今年の冬には卵が産付されたウスタビガの繭を見つけた。孵化幼虫の飼育を楽しみにしていたのだが、時期になっても孵化しない。おかしいと思っていたところ、コバチが羽化してしまったのだ。今度はウスタビガの幼虫も見つけたいと思っている。

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Comments

スズメさん、コメントありがとうございます。

私の行くフィールドもかってはヒメヒカゲやギフチョウも生息していたようです。ところが、近年は犯罪防止のために樹木の間伐や下草刈、枝払いが頻繁に行なわれているため、乾燥化が著しい場所です。しかし、昨年私が稀種クワトゲエダシャクの幼虫を見つけたのは、そんなどうしようも無い、およそ虫の気配のしない場所でした。この幼虫は戦後発行された市販の図鑑には掲載されていないものでした。穴場は案外身近なところにあるのだと思いますよ。ぜひ、お近くの公園で面白い発見をなさって下さいね。

Posted by: Phasmid | April 20, 2007 10:32 AM

次々とよく見つかるものですね。やはり年季の入れ方が違うんだ。近くの公園にも桜の木はあるので、時間をかけてねばったら、何か一つぐらいは見つけられないかな~ぁ、なんて思っています。最近は、「セキュリティ」ということで下草や枝は容赦なく刈り取られて、地面も乾いてしまっているんですよ。

Posted by: スズメ | April 19, 2007 11:15 PM

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