クロスジフユエダシャクの交尾
昨日の昼頃、いつものフィールドへ虫散歩に出かけた。土曜日の午後ということもあって、自然観察を楽しむ人達でいっぱいだと思っていた。ところが、現地に着くと人の姿はごく僅か。寒い上に小雨がぱらつき始めたためらしい。こんな日はフユシャクの活動も不活発。薄暗いこともあって樹皮に張り付く♀の姿を見つけるのは至難の業である。まあ、必死に探しても、そう簡単には見つかるまい。いつもなら樹幹に目を寄せて樹皮の窪みという窪みを辿るのだが、悪天候の日は少し離れたところから樹木やその周辺全体を見ることにした。数少ないながら、枯葉の上をクロスジフユエダシャクの♂が飛ぶ姿を認める。きっと、これらの♂は土中から羽化したばかりの♀を待ち受けているのだろう。

その後、クロスジフユエダシャク♂成虫が低空飛行する姿は見られたが、♀の姿はさっぱり見つからない。無論、時期的には♀は出現しているはず。樹幹のどこかにいると思われるが、巧みに隠れているせいか探し出せない。♀の翅は退化していて飛翔できない。しかし、飛翔できない分、脚が発達。動きは極めてすばやい。接近する人の気配をいち早く察知して身を隠してしまうのだろう。
悪天候を口実に早めに引き上げることに。「今日は坊主かな」と思いながら帰る途中、とあるコナラの樹に目が行く。樹幹の下方に何か引っかかっている。どうせ枯葉なのだろうが、念のために確認したところ、それはクロスジフユエダシャクの♂。枯葉の間に潜んでいる方がずっと安全なはずの♂がわざわざ目立つ樹幹に静止する。と、いうことは・・・ じっと目を凝らすと、♂の翅の下方から♀の前翅が僅かに見えるではないか。またもや交尾中のクロスジフユエダシャクだ。一旦あきらめていただけに喜びも大きい。
写真:交尾中のPachyerannis obliquaria (Motschulsky, 1861) クロスジフユエダシャク 2007年12月15日 名古屋市守山区で撮影






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