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December 12, 2007

クロスジフユエダシャク隠れ術

AA2そろそろクロスジフユエダシャクの出現期ではないかと思い、先日いつものフィールドである名古屋市北部の雑木林を訪れた。ちょうど昼頃で晴天。午前11時頃から午後1時頃はクロスジフユエダシャクの飛翔帯である。現地へ着くと、♂成虫が枯葉の上を乱舞している。一歩枯葉に踏み入れると足元から飛び立ち、少し離れた枯葉の上に止まる。近づくと、枯葉の裏にそっと隠れる。隠れ方はかなり芸術的。触角は見えるが、体は枯葉の裏に潜めているので撮影しにくい。クロスジフユエダシャクの♂の変幻自在な葉隠れの術に騙されるのは愉しい。そして、偶然ではあるが、それを見破るのはもっと愉しい。
写真:クロスジフユエダシャク Pachyerannis obliquaria (Motschulsky, 1861). ♂ 2007年12月10日 名古屋市守山区で撮影

Dこれだけの数の♂成虫が飛翔しているのだから、♀成虫も数少ないとはいえ、既に出現しているはずである。ぜひとも♀成虫を見つけたいと思い、食樹とされるコナラ、アベマキ、カシワ、クリの樹幹を探すが、なかなか見つからない。あきらめかけた頃、とあるコナラの樹幹の下の方で♂成虫を見つける。これまで、枯葉の表裏では多く見かけた♂であるが、樹幹で見るのは珍しい。デジカメで2-3回撮影するうちに、止まり方が何やらおかしいことに気付く。人が接近する気配に微動だりともしない。前翅の片側がまるで羽化不全個体でもあるかのようにへこんでいる。どうも変だと思い、目を寄せると、♂の翅の下には♀成虫が・・・・交尾中だったのだ。あわてて♂に合わせていたピントを♀に。興奮で震ながらシャッターを押すが、手振れしてうまく撮れない。♂がうまく撮れると、♀がボケ。♀がばっちりだと♂がピンボケ。そのうちに、♀が♂から離れ、ものすごい勢いで樹を登り始める。♀は翅が退化して飛翔できない代わりに、肢が発達していて動きが素早い。また、触れるとピョンと飛び跳ねる能力も極めて高い。人の気配を感知すると、樹皮裏や窪みに素早く隠れるので見つけにくい。人の目につくときは、よほど個体数が多い時か、寒くて身動きが取れない時なのだろう。
写真:交尾中のクロスジフユエダシャク 2007年12月10日 名古屋市守山区で撮影

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