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December 18, 2010

ヒメクロオビフユナミシャクか

今週火曜日から風邪を引いて、2日間寝込んでしまった。木曜日の午後になって、ようやく体調が戻りかけたので、早速平和公園へ。いつものように、サクラの樹幹を見て周ったのだが、虫の姿は無かった。寒くて長く居られないので、すぐ引き上げることにする。「今日は何のお土産もないのかな」と、諦めかけていたところ、足元近くで薄い紙切れのようなものがかすかに動く。フユシャクだ。そっとカメラを近づける。こんな地面すれすれのところに隠れているとは!どおりで、見つからないはずだ。私は木の上の方ばかり見上げて探していたからだ。
当初、クロオビフユナミシャクとばかり思っていたが、家へ戻って、写真と標本を試す返す見たところ、内横線がR1で直角に曲がっていたり、触角の櫛毛が長いので、かすれて斑紋がみにくいが、どうやら Operophtera crispifascia Inoue, 1982 ヒメクロオビフユナミシャクらしい。

蛾類の種分類は、成虫及び幼虫の外部形態、交尾器、食性、最近ではDNA配列情報を分類基準にして行なわれる。しかし、いわゆる近似種の場合、種間の相違は必ずしも明確ではない。交尾器の相違が「生殖隔離機構」の存在根拠とされているが、野外での生殖隔離成立を即保証するものではない。野外の個体の中には極めて紛らわしいものもいる。種分類は人間が生物を恣意的に分けたものである以上、自然界に種記載の枠組みに収まらない個体が居ても少しも不思議ではないと思う。

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